初秋の訪れを味わう!今年も旬を迎えたご当地ブランド「多摩川梨」
「多摩川梨」は、神奈川県の川崎市、東京都の稲城市や小平市、日野市など、多摩川流域で収穫される日本梨の総称です。今年も収穫期を迎え、すでに生産者に発送の注文が数多く入るなど、シーズン冒頭から人気を博しています。
多摩川梨は、糖度が高く、強い甘みが特徴の日本梨であり、大玉でみずみずしく食べ応えがあることでも知られています。このような特徴を持つのは、多摩川流域の地層に砂利の層があることで水はけの良い土地となっていることが影響しており、その結果、果実に十分な糖度が蓄えられると考えられています。
長い歴史を持つ多摩川梨は、現在も数十に及ぶ多様な品種が栽培されています。過去には川崎市が発祥となる「長十郎」が多く生産されていましたが、時代の変化とともに現在は生産の中心となる品種も変化し、「幸水」、「豊水」、「新高」など、全国各地でも生産される梨から、多摩川流域に生産地が限られ、ほぼ市場に出回ることがなく幻の梨と言われる「稲城」などの希少品種も栽培されています。
【多摩川梨の歴史】
多摩川流域での梨の栽培の歴史は古く、その発祥は江戸時代に遡り、1650年代であるとされています。1893年には「長十郎」が現在の川崎区で発見され、長く日本梨の代表格として親しまれていました。多摩川流域における梨の栽培面積は、大正時代の後期には200ヘクタールを超え、名産地となっていましたが、戦時下での梨から米への栽培転換によって、太平洋戦争終戦時には作付面積は最盛期の6分の1まで減少しました。
その後、川崎市によって多摩川梨復活のための5か年計画が策定され、作付面積が拡大しますが、高度経済成長に伴う都市化や工業化などによって再び減少していきました。作付面積の減少とともに生産量も減少しましたが、地域で守り育てた品質の良さによりそのブランド力は強く、シーズン到来とともに、直売所での販売や果樹園でのもぎ取りには市内外から多くの人が訪れます。
参照)1996年 川崎市多摩川梨もぎとり連合会『多摩川梨もぎとり連合会 35年のあゆみ』梨農家さんの声(松屋梨園:香山真由美さん)●主な生産品種
あけみず、幸水、八達、豊水、かおり、新高、あきづき●栽培におけるこだわり自家製の堆肥を使用して梨を栽培し、減農薬栽培を心がけています。
多品種の梨を栽培しており、中には珍しい品種も多くあります。品種の違いにより収穫の期間が7月の末から10月末までと長く、時期によって異なる梨を楽しんでいただけます。
●香山さんならではの、おすすめの食べ方
そのまま食べるのが一番ですが、キムチに混ぜたり、生春巻きに入れたりします。味の濃いものと合わせるとさっぱりして美味しいと思います。松屋梨園について
梨栽培を始めて約150年の歴史がある梨園。梨の他にも、杏やスモモの栽培も手掛けています。
自家製の堆肥で減農薬栽培に注力し、約20種類ほどの梨を栽培しています。住所:川崎市多摩区生田3-4-10TEL:044-281-4791公式サイト:
https://www.matsuyanashien.com/
(詳細情報はHPをご確認ください。)多摩川梨の販売場所
多摩川梨は直売所での購入やもぎ取り園で収穫をすることができます。販売場所やもぎとり園の情報は下記をご参照ください。・多摩川梨
もぎとり園・直売所紹介(JAセレサ川崎 ホームページ)
https://www.jaceresa.or.jp/agri/tamagawanashi.html多摩川梨を使用したオリジナル商品も人気
多摩川流域には、多摩川梨を使用したオリジナルスイーツ等も数々あり、多摩川梨同様に人気があります。菓子匠 末広庵 「多摩川梨のみるくまんじゅう」「多摩川梨羊羹」
「多摩川梨のみるくまんじゅう」は、多摩川梨のピューレを白餡に練りこみ、口に広がる梨の甘みが美味しいおまんじゅうです。「多摩川梨羊羹」は、多摩川梨のピューレをねっとりとした柔らか食感の羊羹に仕上げ、まるで梨そのものを食べているような味わいのお菓子です。
多摩川梨のみるくまんじゅう
多摩川梨羊羹〈菓子匠 末広庵〉住所:川崎市川崎区東田町3-16TEL:044-233-4658公式サイト:
https://www.suehiroan.co.jp/(詳細情報はHPをご確認ください。)
社会福祉法人SKYかわさき はっぴわーく 「多摩川梨ジャム」
多摩川梨を使った手作り無添加ジャムです。地元の梨農家から提供される規格外の梨を使用し、「新鮮!出来たて!無添加保存料なし。砂糖控えめ体にやさしい」をコンセプトに作られています。
多摩川梨ジャム〈はっぴわーく〉住所:川崎市多摩区登戸2959TEL:044-299-6367公式サイト:
https://www.sky1995.com/shop/happi.html
川崎市内産の梨とぶどうの栽培技術向上と消費拡大を図り、生産の安定に役立てることを目的に、当市およびJAセレサ川崎の主催で、「川崎市梨・ぶどう品評会」を毎年開催しています。
今年は下記の日程で開催される予定です。<後期の部>開催日 : 8月30日(金)会 場 : JAセレサ川崎 菅支店 (多摩区菅2-1-5)時 間 : 一般観覧
13時00分~13時30分即売会 13時30分~売切れ次第終了※いずれの日程も一般観覧より前の御来場は御遠慮ください。
※駐車場はありませんので、公共交通機関にてお越しください。令和6年度 第2回「登戸駅マルシェ」
南武線沿線の皆さまに地域の農産物に触れる機会を提供し、地域の活性化や地産地消を推進することを目的として、平成26年度から開催している直売イベントです。令和6年度
第2回目となる本マルシェは、下記の日程で開催いたします。ぜひ、かわさきそだちをご覧いただき、お買い求めください。開催日 : 8月28日(水)会 場 :
JR南武線登戸駅改札外自由通路時 間 : 16時00分~18時00分 (売切れ次第終了)※荒天の場合は中止
川崎市多摩区役所は「ピクニックタウン多摩区」をテーマに、川崎市多摩区が有する豊かな自然環境や文化施設などでのピクニックを楽しむまちづくり、ピクニックをするような日々の豊かさと楽しさとともに暮らすまちづくりを進めています。訪れる、住まう、関わる、それぞれに楽しさと豊かさのあるまちの情報を多様なプラットフォームを活用して発信しています。
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