“日本式リハビリテーション”で、中央アジア・キルギス患者の社会復帰を支援。適切なリハビリ機会の提供から「諦めない医療」の文化醸成を目指す

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株式会社薬ゼミ情報教育センター プレスリリース:2025年01月28日 報道関係者各位

“日本式リハビリテーション”で、中央アジア・キルギス患者の社会復帰を支援。適切なリハビリ機会の提供から「諦めない医療」の文化醸成を目指す

適切なリハビリが受けられず障害の残る患者が多いキルギスで、薬ゼミ情報教育センターが施設・技術を提供 株式会社薬ゼミ情報教育センター

[](東京都 千代田区、以下「薬ゼミ」)は、

キルギス共和国(以下、キルギス)の医療機関:Vedanta医療センターおよびCortex医療センター(キルギス首都

ビシュケク市)と共同で、日本式リハビリテーション病棟をオープンいたしました。

単なる技術移転にとどまらず、日本式リハビリテーションモデルの移転・技術や考え方の伝達・キルギス保健省と連携したリハビリテーション政策への提言を通じて「機能回復を諦めない」文化の醸成を目指します。

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なぜキルギスでリハビリ病院!?

キルギスは1991年旧ソ連より独立後、深刻化する医療課題と変革の中、2014年に低所得国から中低所得国へと経済発展を遂げた反面、新たな医療課題に直面しています。

キルギスは中央アジアに位置する人口約700万人の内陸国。

こういった課題に対し、薬ゼミは2018年より独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)と共同で保健分野における技術支援を続けてきました。その中で、救急医療へのアクセスは改善しているものの、多くの患者がリハビリテーションを受ける機会を得られていないことが明らかになりました。

脳卒中後の日本、キルギスの治療とリハビリの流れの一例。上が日本で、下がキルギス。キルギスでは発症後、急性期治療を終えるとリハビリを受けられる機会が限定される。

日本のリハビリテーション技術支援として、薬ゼミが川越リハビリテーション病院 []および

医学アカデミー理学療法学科 []と共同で実施しているJICA国別研修 「中央アジア 脳卒中リハビリテーション」

[]

を含む研修事業や調査事業の他、JICA海外協力隊(理学療法士、作業療法士)の継続的な派遣が行われており、現地から高い評価を得てきました。

しかし、キルギスでは依然として画一的な物理療法が中心であり、リハビリの提供が十分になされていないために本来であれば社会復帰できたはずの人々がその後も重い障害を抱えてしまっています。そこで、リハビリ提供患者一人ひとりに寄り添った運動療法を軸とする適切なリハビリの導入および普及が課題となっています。

現地医師との対談。「自国の現状と課題は把握しているが、リハビリテーションのノウハウが少ない」と語る。(左から 薬ゼミ国際事業部 事業部長

松野、現地医師、通訳者)本事業のキッカケ

これまでリハビリテーション事業への関わってきた薬ゼミが本事業の立ち上げに至った原点には、事業部長・松野良智の身をもった経験があります。

2023年7月、キルギス滞在中に脳卒中を発症した松野は、現地での治療で一命を取り留めたものの、その後のリハビリ医療の遅れに直面しました。

松野がキルギス滞在中に脳卒中で倒れ、搬送された時の実際の写真。

キルギスの病院で入院中の松野。松野自身が動けないことを体験したからこそ、脳卒中後の麻痺の恐怖がよくわかっている。

幸いにも日本のリハビリ専門家からオンラインで適切な指導を受けることができた松野は、着実に回復への歩みを進めることができました。しかし、同室の患者たちは『もう二度と動けない』と諦め、適切なリハビリを受けられないまま、回復の機会を失っていく――この経験が、キルギスの医療に恩返しをしたいという強い使命感となり、本事業の起点となったのです。

復帰後の松野。

松野「私は実際に自分の身体が動かなくなる恐怖を経験しました。そしてキルギスで、多くの患者が適切な治療を受けることができず『脳卒中になったらもう二度と動けない』と諦め、ベッドから椅子へ、椅子から歩行へと移るための一歩を踏み出すことさえ困難な現実を目にしました。日本の医療ではリハビリ専門職の適切な支援があれば、多くの患者が社会復帰を果たせます。この体験を通じ、キルギスで日本式リハビリテーションを普及し『機能回復を諦めない文化の醸成』を実現したい、と考えるようになりました。」

具体的なアプローチ – リハビリテーション改革の設計図薬ゼミは現地医療機関と提携し、2拠点でキルギスで日本式リハビリテーションの提供を開始いたしました。

Vedanta医療センター。2024年11月7日に日本式リハビリテーション病棟をオープンした。

リハビリテーション病棟には、4床の入院設備とリハビリテーション室があり、回復期リハビリテーションを中心とした医療を提供している。

Cortex医療センター。2025年1月7日に日本式リハビリテーション病棟をオープンした。

本事業の目的は、単なる技術移転を超え、キルギスに「諦めない医療」の文化を根付かせることです。・日本型リハビリテーションモデルの移転

・医療従事者および患者の意識改革を目的とした技術や考え方の伝達・キルギス保健省と連携したリハビリテーション政策への提言

私たちは、日本で培った「機能回復を諦めない」という理念を共有し、患者の人生を取り戻すためのアプローチを実践します。特別な機材を比較的必要としない運動療法を中心とする日本式リハビリテーションだからこそ、この文化の醸成は必ず実現できると、薬ゼミ一同は確信しています。

薬ゼミの理学療法士

宇都宮が、現地患者に実際にリハビリを実践している様子。最初は麻痺で全く歩けなかった患者が、身体を起こし徐々に歩けるように。当人とご家族から感謝の言葉をいただく。

今後の展開

本事業は一国や一病院で終わるものではありません。中央アジア全域で「機能回復の権利」を再定義する、大きな医療イノベーションです。2025年末までにビシュケクの主要な私立・公立病院の医療従事者への技術移転を実施し、より多くの国民に日本式リハビリテーションを提供していく計画です。

薬ゼミは本事業を通じて、キルギスの医療水準の向上と患者ケアの質改善に貢献してまいります。

現地医療従事者への研修の様子。キルギスや中央アジアで動けないことや機能回復で悩む患者を救うために…。(右から薬ゼミ 作業療法士 石井、理学療法士

宇都宮、通訳者、現地医療従事者)事業の詳細をみる(Instagram)

法人情報◆株式会社薬ゼミ情報教育センター 国際事業部

https://www.yakuzemi-support.com/

40年以上にわたる当法人の医療従事者育成や医療機関運営の経験から得たノウハウを活用し、開発コンサルタント事業を展開。JICA事業を中心に、開発途上国の保健および教育分野における事業や、国内外の医療従事者向け研修企画・実施支援等を実施。

(参考)過去に実施したリハビリテーション事業の例:-JICA 2023-2025年度 国別研修「中央アジア

脳卒中リハビリテーション」、-世界銀行グループ国際金融公社 「Patient Referral Policy and Process for

Post-acute Rehabilitation Medicine in the Kyrgyz Republic」◆医療法人瑞穂会 川越リハビリテーション病院

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埼玉県川越市にある回復期リハビリテーション病院。脳卒中や骨折などにより麻痺や身体能力の低下が生じた患者さんへ、専門職がチームで社会・家庭復帰を目的にリハビリテーションを提供。

◆学校法人医学アカデミー 専門学校医学アカデミー 理学療法学科

https://iapt.jp/

埼玉県川越市にある理学療法士養成専門学校。グループの持つ病院や施設と連携し、臨床に近い環境で教育を提供。

問い合わせ先

株式会社薬ゼミ情報教育センター担当:国際事業部 横澤

電話番号:03-5577-4203

メールアドレス: [email protected] 当リリースの詳細について

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