テンセグリティファーマがシードラウンドにて5億円の資金調達を実施
日本発の創薬エコシステムを革新する新薬の開発を加速~
革新的新薬候補を世界に届けることを目指すバイオスタートアップのテンセグリティファーマ株式会社(本社:東京都、代表取締役:中原
崇人、以下、テンセグリティファーマ)は、ニュートン
バイオキャピタル(本社:ベルギー、CEO:アラン・パルトゥーンス、日本代表:鈴木貞史、以下、NBC)から第三者割当増資により5億円のシードラウンドの資金調達を完了いたしました。本調達により、アステラス製薬株式会社から戦略的中止品を継承し、悪液質治療薬「TSP-101」として開発を加速させます。
■悪液質(Cachexia)とは
悪液質は、がん、心疾患や感染症などの慢性疾患に伴う体重減少を特徴とする症候群であり、その病態は未だ完全には解明されていません。また、統一された治療法も承認された治療薬も存在していません。最近の研究では、悪液質の発症に骨格筋、脂肪組織、消化器、中枢神経、免疫系などの複数の分子メカニズムが関与していることが明らかとなっています。特にがんに関連する悪液質は、通常の栄養サポートでは回復が難しい多因子性の疾患であり、骨格筋の持続的減少が主な特徴です。
腫瘍が放出する因子や、腫瘍に誘発される全身性の炎症反応、代謝の変化が病態に深く関与しています。この合併症はがん患者の80%程度に見られ、体重減少や食欲不振を引き起こし、化学療法の効果を減少させたり、副作用や治療中断を増加させたりすることが知られています。
■今後の事業展望
テンセグリティファーマは、創薬プロジェクトにおける特定のボトルネックの解消に注力し、小規模な自己組織化されたチームで迅速に解決策を見出す独自のアプローチを採用しています。この方法は、少数の構成要素で安定した構造を作る「テンセグリティ」の概念に基づいています。私たちは、潜在的な新薬候補を特定し、グローバルにおける探索的臨床試験の実施を通じて、創薬エコシステムの活性化と新たなビジネス機会の創出を図ります。
テンセグリティファーマが現在開発を進めるTSP-101は、悪液質の発症割合が高いさまざまながんで過剰発現する特定因子のシグナルを遮断し、がん由来の全身性の炎症反応を抑えることによる抗悪液質作用と、がん微小環境の改善による抗がん作用が期待されています。TSP-101は、アステラス製薬株式会社で戦略的理由により開発中止された前臨床開発品を継承した創薬プログラムであり、私たちはTSP-101を速やかに臨床フェーズ1/2へ投入し、臨床での概念実証(POC:
Proof of Concept)の迅速な取得を目指しています。■テンセグリティファーマ株式会社
テンセグリティファーマは、世界中の新薬の種のボトルネックを解消することを理念として掲げる少数精鋭のスタートアップ企業です。戦略上開発中止となった治療薬候補を独自の創薬視点で評価・回収し、グローバルでの探索的臨床開発試験の実行を通じて臨床POCを取得し、価値最大化が可能となる様々な規模のファーマに対する導出・M&Aを目指しています。
当社は、製薬業界とスタートアップの両方で幅広い創薬経験を持つ少数精鋭のメンバーで構成されており、ファーマが創出した有望な候補物質をもとに、臨床開発を推進します。これにより、社会に必要となる革新性の高い新薬の種を発掘・提供し、日本における創薬エコシステムのさらなる活性化に寄与します。また、日本発のグローバルな創薬人材の育成にも力を注いでいます。
代表者 :代表取締役 中原 崇人所在地 :〒103-0022 東京都 中央区 日本橋室町1丁目 11番12号 日本橋水野ビル 7階設立 :2023年3月7日
URL :
https://jp.tensegritypharma.com■ニュートン
バイオキャピタルニュートン バイオキャピタルは、新薬開発を手がけるスタートアップを対象とするベンチャーキャピタル投資ファンドです。NBC は国立研究開発法人
日本医療研究開発機構
(AMED)が公募した「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」に認定され、認定ベンチャーキャピタルのうち唯一、日欧両地域にまたがる投資活動を行っています。
■本件に関するお問い合わせ先テンセグリティファーマ株式会社経営推進部 広報担当[email protected] 当リリースの詳細について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000152661.html
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