いま最も注目される歌人・作家、川野芽生の第二歌集『星の嵌め殺し』が7月29日発売!
株式会社河出書房新社(東京都新宿区/代表取締役 小野寺優)は、川野芽生さんによる第二歌集『星の嵌め殺し』を本日発売いたします。
第65回現代歌人協会賞を受賞した第一歌集『Lilith』から4年、待望の第二歌集が刊行されました。
本作は「嵌め殺し」の力を退けるかのような、何者にも媚びない優美さと気高さが詰まった珠玉の歌集です。洗練された強靭な言葉の城を、ぜひお手に取ってご覧ください。
■収録作品より祝祭は尽きぬ泉にあらねども花冠を食む子馬たち──「燃ゆるものは」嵌め殺しの瞳を一生嵌めたまますれ違ふひともけものも星も──「八月の嵌め殺し」
かつてわが手より落としし硝子器のすべてが月の裏にかがやく──「硝子器のすべて」少女期を生き延びてまたここで逢ふ アリスはルイス・キャロルを捨てて
──「地上のアリス」■ 「あとがき」より
──わたしは自分のなかで他者と対話を重ねながら短歌を作ってきました。けれどわたしの対話の相手は、「短歌」という他者、「言葉」という他者であって、生身の他者ではなかったように思います。生身、なんてものがほんとうにあるのだとして。それでも、言葉の中にはつねに他者があって、言葉を発した以上は、それは他者へと届くのでしょう。
ふしぎです。これを、あなたが読んでくれているということは。■『星の嵌め殺し』目次第一部 鏡と神々、銀狼と春雷燃ゆるものは合はせ鏡を八月の嵌め殺し亡き王のため
水晶と鬼硝子器のすべてa long way from here高きところに第二部 航行と葬送訳詩集銀幕にスノードーム─タル・ベーラ『ニーチェの馬』に寄せて
冬の氷菓高丘親王との航海記暮れ方のコルカタてのひらにゴレム花季はまた建築のための挽歌立つのみの旅恐竜の不在奇病庭園─老女の頭部の歌第三部 繻子と修羅、薔薇と綺羅
地上のアリステディ・ベアを抱きしめてparty talkおとうとの語彙ラストノート角痛点とシュトレンルピナスの焔火事のやうに■著者紹介川野 芽生
(かわの・めぐみ)
一九九一年神奈川県生まれ。小説家・歌人・文学研究者。東京大学大学院総合文化研究科単位取得満期退学。二〇一八年に連作「Lilith」で第二九回歌壇賞受賞。第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房、二〇二〇年)で第六五回現代歌人協会賞受賞。ほか、短歌集に中川多理との共著『人形歌集羽あるいは骨』『人形歌集II
骨ならびにボネ』(いずれもステュディオ・パラボリカ、二〇二四年)。
短篇小説集に『無垢なる花たちのためのユートピア』(東京創元社、二〇二二年)、掌篇小説集に『月面文字翻刻一例』(書肆侃侃房、二〇二二年)、長篇小説に『奇病庭園』(文藝春秋、二〇二三年)、『Blue』(集英社、二〇二四年)。エッセイ集に『かわいいピンクの竜になる』(左右社、二〇二三年)、評論集に『幻象録』(泥書房、二〇二四年)。
■新刊情報
川野芽生『星の嵌め殺し』 河出書房新社『星の嵌め殺し』著者:川野芽生仕様:46変形判/上製/136 ページ発売日:2024年7月29日
税込価格:2,200円(本体価格2,000円)ISBN:978-4-309-03200-9装丁:花山周子URL:
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309032009/ 当リリースの詳細について
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000707.000012754.html
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