トラストバンク、旅行とふるさと納税に関する調査を全国1,600名に実施 寄付経験者の約4割がふるさと納税をきっかけとした国内旅行の経験あり
「旅行に関する体験型のお礼の品」の利用・関心層は約6割 ~
国内最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を企画・運営する株式会社トラストバンク(本社:東京都品川区、代表取締役:川村憲一、以下「トラストバンク」)の調査・研究を担う「トラストバンク地域創生ラボ」は本日4月23日、ふるさと納税をしたことのある全国の20歳以上1,683人を対象とした、旅行とふるさと納税に関する調査の結果を発表しました。
【調査の狙い】
地域への想いを寄付として届ける地域貢献手段であるふるさと納税において、制度利用者の増加とともに、お礼の品の多様化も進んでいます。2023年秋に行われたふるさと納税のルール改正は、各自治体にとってお礼の品について再検討するきっかけとなり、地域の魅力がこれまで以上に伝えられるお礼の品を提供すべく、創意工夫が行われています。その中でも、新型コロナウイルスの収束により行動制限が撤廃され、人の往来が自由になった現在、ふるさと納税の返礼品として「旅行に関する体験型のお礼の品」への注目が高まっています。
食べ物や工芸品などの「モノ」が自宅に届くお礼の品に比べ、「旅行に関する体験型のお礼の品」は時間を使って実際に現地に足を運ぶ必要がある分、その地域の魅力を肌で感じることができます。今回の調査では、ふるさと納税と、旅行で現地を訪ねるという行動の関係性について明らかにすることで、ふるさと納税と旅行をかけあわせることで生まれる、地域と寄付者の新たな関係の可能性を明らかにすることを目的としました。
【調査結果の分析】
過去に旅行をしたことがある地域に対して、ふるさと納税で寄付したことがある人の割合は半数以上に上り、その理由として最も多かった回答は「旅先の地域を好きになり応援したくなったから」でした。
旅行をして芽生えたその地域への想いの受け皿として、地域に貢献できるふるさと納税が選ばれ、地域との継続的な関係作りに役立っている
ことがわかります。また約4割の人が、過去のふるさと納税がきっかけで、その地域に実際に旅行したことがあると回答しています。「お礼の品でもらった食べ物を現地で味わいたかったから」が最も多い理由であったことからも、
ふるさと納税は、食べ物をはじめとしたお礼の品を通じて、その地域の魅力を知るきっかけのひとつとなっており、実際に現地に足を運ぶ原動力になっていると言えます。
このように、ふるさと納税での寄付と、旅行を通じて現地を訪ねる、という行動は人と地域を結び付けるものであり、関係・交流人口創出につながる好循環が生まれています。
ふるさと納税において、国内旅行をする際に使える「旅行に関する体験型のお礼の品」の魅力については、「地域の新しい一面を知ることができる」点や「お礼の品でしか提供されていない体験ができる」点が評価され、お得度を魅力に挙げる人は少ないという結果に。約9割がこうしたお礼の品に満足と回答し、複数回もらったことのある人の約9割は同じ地域に寄付しリピート率が高いことからも、
「旅行に関する体験型のお礼の品」は、お得を重視するのではなく、現地での体験を通じてその地域をより深く知り、継続した関係性を築きたい人に評価されているお礼の品である
と言えます。
各自治体においては、
旅行の機会とふるさと納税の寄付を結び付ける施策や、「旅行に関する体験型のお礼の品」の有効活用によって、地域の魅力を発信し、継続的に地域との深い関係性を求めるファンや関係・交流人口の創出
につなげていくことが重要であると考えられます。
【 結果のポイント 】
◆ 過去に旅行をしたことがある地域に対して、ふるさと納税で寄付したことがある人の割合は57.3%。最も多い理由は「旅先の地域を好きになり応援したくなったから」
が52.5%、「旅先の地域が提供するお礼の品をもらいたくなったから」が37.8%。もらったお礼の品で一番多かったのは「旅行中に食べて美味しかったもの」で52.3%、次に「旅行中に見かけたものではなく、お礼の品一覧から選んだ」で30.6%。
◆
過去にふるさと納税で寄付したことがきっかけで、その地域に実際に旅行したことがある人の割合は38.9%。最も多い理由は「お礼の品でもらった食べ物を現地で味わいたかったから」
が47.8%、「ふるさと納税をきっかけに愛着がわいたから」が37.6%。
◆ 国内旅行をする際に使える「旅行に関する体験型のお礼の品」をもらったことがある人の割合は25.1%。もらったことはないが、関心がある人の割合は39.9%
。「旅行に関する体験型のお礼の品」をもらったきっかけで一番多かったのは「ポータルサイトで偶然見つけて」で41.1%、次に「メディアで紹介されていたのを見て」で34.0%。
◆ 体験型のお礼の品をもらったことがある人に対して「旅行に関する体験型のお礼の品」の魅力を尋ねたところ、一番多かったのは「地域の新しい一面を知ることができる」
で44.0%、次に「お礼の品でしか提供されていない体験ができる」で42.8%。ほかにも「地域で一風変わった体験ができる」(33.6%)や「実際に足を運ぶことで地域経済により貢献できる」(27.7%)点も評価された。一方、
「物をもらうお礼の品よりもお得度が高いと感じる」と回答した割合は6.9%にとどまった。
◆ 「旅行に関する体験型のお礼の品」をもらった回数は最も多いのが「2~3回」で42.3%。複数回もらった割合は77.1%。
複数回もらった人のうち、同じ地域から複数回もらっている人の割合は93.9%。
◆ 体験型のお礼の品をもらった人のうち、「旅行に関する体験型のお礼の品」に対し満足と答えた人の割合は94.4%(非常に満足が49.2%、やや満足が45.2%)。
【調査名:「旅行とふるさと納税に関する調査」】
(トラストバンク地域創生ラボ調査)
方法:インターネット調査/期間:2024年4月5日~4月8日
対象:ふるさと納税をしたことのある全国に住む20歳以上1,683名
特に断りがない場合、n=1,683で結果を表示
1)過去の旅行経験をきっかけとしたふるさと納税について
* 半数以上が、過去に旅行をしたことがある地域へのふるさと納税経験あり。
最も多い理由は「旅先の地域を好きになり応援したくなったから」
2)過去のふるさと納税をきっかけとした旅行について
* 約4割が、過去のふるさと納税きっかけの旅行経験あり。最も多い理由は「お礼の品でもらった食べ物を現地で味わいたかったから」、次いで「ふるさと納税をきっかけに愛着がわいたから」
3)「旅行に関する体験型のお礼の品」ついて
* 「旅行に関する体験型のお礼の品」の利用・関心層は約6割。
* 「地域の新しい一面を知ることができる」「お礼の品でしか提供されていない体験ができる」「地域で一風変わった体験ができる」「実際に足を運ぶことで地域経済により貢献できる」点が魅力として評価された。一方、「物をもらうお礼の品よりもお得度が高いと感じる」と回答した割合は6.9%にとどまった。
* 「旅行に関する体験型のお礼の品」をもらったことがある人のうち、7割以上が複数回もらっている。そのうち、同じ地域から複数回もらっている人の割合は9割以上。
* 「旅行に関する体験型のお礼の品」に対し満足と答えた人の割合は9割以上
トラストバンク地域創生ラボ(
https://note.com/tb_regional_labo/)
トラストバンクが設立10周年となった2022年、立ち上がった調査研究組織です。これまで多くの自治体とともに歩む中で集積した知見を基に、自治体や地域住民の視点に立ち、その実情を明らかにする調査を実施。地域の新たな可能性を発掘するとともに、次なる地域活性の手だてを考える際のヒントを提供します。調査を通じて得た結果を社会に広く発信し、情報を通じて地域活性化を促し、持続可能な日本社会の実現に貢献していきます。
株式会社トラストバンク(
ビジョンは「自立した持続可能な地域をつくる」。2012年4月に創業し、同年9月に国内初のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」を開設。同サイトのお申し込み可能自治体は全国約95%となる1700自治体超(24年3月)、お礼の品数は57万点超(24年3月)の国内最大級のふるさと納税サイトに成長。18年11月東証プライム市場の株式会社チェンジ(現株式会社チェンジホールディングス)とグループ化し、パブリテック事業に参入。
19年9月自治体向けビジネスチャット「LoGoチャット」、20年3月ノーコード電子申請ツール「LoGoフォーム」をリリース。23年10月には地域のめいぶつを販売するECサイト「めいぶつチョイス」を開始。そのほか、地域経済循環を促す地域通貨事業や、再生可能エネルギーの地産地消を進めるエネルギー事業も展開。※お申し込み可能自治体数No.1、お礼の品掲載数No.1(2023年9月時点、JMRO調べ)
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