状が出やすい状況と周囲が取るべき対応とは?
パニック障害経験がある方が感じた最も辛い症状、第1位「息苦しい」2位「動悸」3位「死ぬのではないかという恐怖」という結果に。また発作が出やすい状況と周囲にとってほしい対応についても調査しました。
障害や福祉サービスに関する情報サイト「マナポッケ(
)」を運営する株式
会社manaby(本社:仙台市、代表取締役社長:岡崎衛)は、パニック障害経験者を対象に「パニック障害の症状」に関するアンケート調査を実施しました。
▼本記事
【パニック障害経験者117名に調査】症状が出やすい状況と周囲が取るべき対応とは?
* 調査背景
株式会社manabyは、就労移行支援をはじめとした障害福祉事業を展開しております。今回の調査は、パニック障害を抱える方の症状や起こるシチュエーション、また周囲の対応方法を把握し、パニック障害に対する理解と認知を広めることを目的としています。
* 調査結果まとめ
1. 最も辛い症状1位は「息苦しい」2位「動悸」3位「死ぬのではないかという恐怖」
2. 最もパニック発作が起こりやすい時は「乗り物の中」
3. 4割以上が現在もパニック障害に苦しんでいる
* パニック障害で最も辛い症状第1位「息苦しい」2位「動悸」3位「死ぬのではないかという恐怖」という結果に。
■最も辛い症状は何ですか?
1位:息苦しい 36票(30.8%)
2位:動悸 26票(22.2%)
3位:死ぬのではないかという恐怖 14票(12.0%)
4位:吐き気 12票(10.3%)
5位:めまい 9票(7.7%)
6位:発汗 7票(6.0%)
7位:胸の痛みや不快感 5票(4.3%)
8位:ふるえ 3票(2.6%)
9位:ほてり・のぼせ 2票(1.7%)
10位:寒気 1票(0.9%)
・その他 2票(1.7%)
※少数点第2位以下は四捨五入
パニック障害で1番辛い症状、第1位「息苦しい」、2位「動悸」、3位「死ぬのではないかという恐怖」が続きます。
* 最もパニック発作が出やすい時は「乗り物の中」
■最もパニック発作が出やすいのはどんな時ですか
1位:乗り物の中(電車、バス、車など) 34票(29.1%)
2位:ストレスを感じている時(上司に怒られたなど) 33票(28.2%)
3位:過去を思い出した時(フラッシュバック) 13票(11.1%)
4位:トラウマがある場所(会社など) 10票(8.5%)
5位:人混みの中(ショッピングモールなど) 7票(6.0%)
6位:1人でいる時 7票(6.0%)
7位:待ち時間がある場所(病院、美容室など) 4票(3.4%)
8位:狭い空間(エレベーター、トイレなど) 3票(2.6%)
9位:特定の時間帯(朝、昼、夜) 3票(2.6%)
・その他 3票(2.6%)
※少数点第2位以下は四捨五入
最もパニック発作が出やすい時、第1位「乗り物の中」、2位「ストレスを感じている時」、3位「過去を思い出した時」と続きます。
特に電車やバス、車などの逃げ場のない環境でパニック発作が起こりやすいと言えるかもしれません。
また上位3つからも分かるように、パニック発作が出るのは特定の状況や場所に関連し、生活と密着しているため、すぐに改善するのは困難なようです。
実際にパニック発作が起きた際のエピソードを紹介します。
* 第1位「乗り物の中」エピソード
・電車を利用して1人で外出中に、駅のホームで中年くらいの女性が目の前で倒れられて嘔吐されている現場を目の当たりに、嘔吐恐怖症もあるのでその光景をみた時、周りにほとんど人はいなく誰も助けにくる感じもなく1人で怖くなりパニック発作の息苦しさやめまいがおき私も死んでしまうのではと思ってしまった。
・通勤時に満員電車で嘔吐してしまい、それ以来電車に乗ると動悸と吐き気が起こるようになった。人の存在と密室空間が苦痛のようで、バスなのでも同様の症状に襲われるようになった。
昔の恐怖経験が皮切りとなり、パニック発作が起こる方が多くいらっしゃいました。
「パニック発作が起こってしまう」という不安から今では家族の付き添いや家族の車にしか乗れないと、パニック障害によって行動を制限せざるを得ないことも分かりました。
* 第2位「ストレスを感じている時」エピソード
・SNSでモラハラ等に関する投稿を見ると、過去付き合っていた彼女にモラハラされていたことを思い出し震えが止まらなくなる。
・仕事のミスについて、上司から叱責を受けた時に、激しい動機と大量の発汗、足に力が入らなくなり、しばらくその場から動けなくなりました。
過去のトラウマや仕事のミス・予期せぬトラブルなどのストレスを感じている時に、パニック発作が起こるという方が多数。
パニック障害は命に関わるものでないと分かっていても、「また発作が起きるのではないか」という不安や恐怖を感じ、さらに発作を起こしやすくなるという悪循環を生んでいるようでした。
* 第3位「過去を思い出した時」エピソード
・過去に経験したことと似たようなニュースが流れてくると、過去の出来事が鮮明に思い出されて、目の前が暗くなり、思い出さないようにすることに集中すると余計に思い出してしまうというループに陥り、意識が朦朧としたり、吐き気に襲われる。
・高速道路で事故にあって以来、高速道路の運転を怖くてしていないのですが、バイパスレベルの大きな道路でも時にパニック障害が発症してしまいそうになります。動悸や震えが出てしまいます。
テレビのニュース等の外部からのきっかけやストレスが溜まった時に過去の嫌な記憶がフラッシュバックして、パニック発作が起こるという方がいらっしゃいました。
またパニック発作が起こることで、さらに過去の出来事しか考えることができず、気が動転してしまうというエピソードもありました。
* 4割以上が現在もパニック障害に苦しんでいる。
■どのくらいの期間で症状は落ち着きましたか
1位:現在も落ち着いていない 51票(43.6%)
2位:3ヶ月以上~半年未満 20票(17.1%)
3位:1ヶ月~3ヶ月未満 14票(12.0%)
3位:1年以上~3年未満 14票(12.0%)
4位:半年以上~1年未満 9票(7.7%)
5位:3年以上~ 9票(7.7%)
※少数点第2位以下は四捨五入
「現在も落ち着いていない」が43.6%で1番多く、2位に「3ヶ月~半年未満」、3位「1ヶ月~3ヶ月未満」「1年以上~3年未満」と続きます。
4割以上の方は現在もパニック障害に苦しんでおり、長期間にわたってパニック障害が続いていることが分かります。
また症状が落ち着いた人の中でも落ち着くまでの期間が人によって大きく異なるため、自分に合った治療法を見つけることが重要なようです。
* 周りにどんな対応をしてほしいか聞いてみた!
・何も言わずに寄り添っていて欲しいです。声をかけられた場合、対応しないといけないというストレスがまた起きてしまうので無言が一番です。
・冷たい目でみるのではなく優しく声をかけてほしいです。人からみられにくいように背後に立って隠してもらったことがありすごくありがたかったです。
・もし、外出際に起きてしまったりしたときは1人にしてほしいです。誰もいない場所を探しそこに行きたいです。できるだけ、大勢の人で対応してほしくはなく、1~2人で対応してほしいです。水など薬が飲めるようにしてもらえるとありがたいです。
「特に何もしないでほしい」という方もいれば、「声はかけてほしいが、大事にはしないでほしい」という方が多くいらっしゃいました。
もしヘルプマークをつけている場合には、ヘルプマーク書いてあることに沿った対応しましょう。
パニック障害経験者の多くは、パニック発作が命に直接関わらないと理解していても「また発作が起こるのではないか」という不安からパニック発作が起きてしまいます。
どんな対応をしてほしいかは人それぞれなので断言はできませんが、もしパニック発作を起こしている方に遭遇した場合は経験者のコメントを参考に「人の少ない場所に誘導し、落ち着くまで静かに見守る」という対応をとることが良さそうです。
* この記事について
▼本記事
【パニック障害経験者117名に調査】症状が出やすい状況と周囲が取るべき対応とは?
https://mana-pocket.com/post-13157/
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▼調査概要
調査内容:「パニック障害の症状」に関するアンケート調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年7月11日~2024年7月25日
調査人数:117名
対象者 :パニック障害の経験がある方
▼アンケート属性
■性別
・男性 44名(37.6%)
・女性 73名(62.4%)
■年代
・10代 2名(1.7%)
・20代 31名(26.5%)
・30代 41名(35.0%)
・40代 22名(18.8%)
・50代 18名(15.4%)
・60代以上 3名(2.6%)
〈会社概要〉
社名 :株式会社manaby
本社 :〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡1-6-30 ディーグランツ仙台ビル5階
代表者 :代表取締役社長 岡崎 衛
設立 :2016年6月
会社HP :
〈運営メディア〉
マナポッケ:https://mana-pocket.com/
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